みなし弁済の規定について

利息制限法で定められた制限利率を超過した利率による契約について、超過した分は法的効力が発生しません。
そのため、超過した分は支払い義務がありません。
さらに、すでに規定外の利息を支払っている借り手は、過払い分の返還を請求する事が可能です。

この規定は、法律の趣旨として当たり前です。
しかし、この規定には信じられない落とし穴が存在しています。

貸金業者の規制を目的としているはずの貸金業規制法の43条で、一定条件を満たしている場合は、利息制限法の制限利率を超過した利息も法的効力が発生すると定めています。
これはみなし弁済規定と称されています。
この規定が存在するため、利息制限法に抵触する契約を平然と行う消費者金融業者が存在しているのです。

ところが、みなし弁済規定の適用範囲内と認められるためには、後述の条件を満たさなければいけません。
これらの条件を満たしていない金融業者も存在していますので、確認してみましょう。

利息制限法に抵触する利息でも法的効力が発生するケース

みなし弁済規定の適用範囲内となり、制限を超えた利息でも法的効力が発生するのは、以下の1~5の条件すべてを満たしている場合です。

1.登録済の業者が貸し手である

2.借り手が強制される事なく自らの意思に基づいて支払っている

3.契約時に法律で定められた書面が貸金業者から借り手に交付された

4.貸金業者が利息などを受け取った際に法律で定められた領収証を交付した

5.年利が29.2%(日歩八銭)以下である

利息契約に法的効力がある事を貸金業者が主張するためには、これらの条件に一致している事を業者自ら証明する必要があります。

ATMとみなし弁済規定の関係について

近年では、ATMを利用して返済する人が増えてきました。
しかし、ATMを利用した返済の場合、考慮すべき問題点があります。

導入初期のATMは、借り手による返済時の利息や元金の充当額が表示されず、領収証を発行する事もできませんでした。
過去の判例では、ATMを利用した返済時は先述の条件を満たしておらず、みなし弁済規定の適用範囲外と判断されました。

ところが、この判例を聞いた貸金業者はATMを改造し、今ではみなし弁済規定の条件を満たすシステムとなっています。
しかし、弁護士を立てて任意整理などを行う場合、貸金業者がみなし弁済規定の適用を主張しても、何が何でも認めようとしません。
みなし弁済規定が適用される条件を満たす事を貸金業者側が証明するのは、なかなか難しいのが実情です。

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